自然なものを崇高なものへと高め、崇高なものを自然なものへと還元させる
フランス料理屋を設立し、オリエントの美術蒐集、考古学を学んだ祖父を持ち、そこから得た感性が、アートの源泉となっており、イスラムの細密画を思わせ、濃密な豊穣さが漂います。
隙間無く、細かくカットされた切り絵は、教会のステンドグラスのようにも見え、イスラムのタイル絵のようでもあります。オリエンタル・エレガンスとしてのデザインの中にある不思議な美しさは、ギリシャ神話の世界を思い起こさせ、日常を越えた部分の美を私達に届けてくれます。一方で、良く見るとアニメ的なユーモア感覚が、どのアートにも、隠し味として見え隠れし、やさしさと愉快な気分があり、作家本人のキャラクター性を思わせます。シルクロードを経て日本にたどり着いた文化を日本の和は、ルーツに持っており、切絵という手法を選んだ作家としてのテーマ、「東洋と西洋の交流」にそれが良く生かされています。様々な要素を自分の中に持つタンタンは、複雑で不思議な広がりを持つ。今後とも、その深い泉と魔法のはさみに期待しています。